三島由紀夫の能楽を主題にした戯曲集
短編であり、読むのもいいが、舞台としてみるのも楽しめる。舞台は物語としての作品とともに役者さんの力も目にすることができる。
「卒塔婆小町」と「葵上」は舞台化されたDVDがあり、カッコいい作りになっている。
「葵上」は捨てられた高貴な女性の怨念が寂しさ悲しさ恐ろしさがありながら、美しい。台詞の力が圧倒的なのだ。
「卒塔婆小町」は、老婆は実は若かりしころ美しい小町であり、彼女を「美しい」と言ってしまった男は死ぬのである。この老醜と若い美しさの対比が鮮烈である。
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